終わりの唄

 

何も無い部屋に 佇むは一人

 

俯いては目を閉じて 幸せを願った

 

暗闇の中では 何も考えなくてよかった

 

誰にも会わず 後悔もしなかった

 

何故か寝付けず 彷徨う午前三時

 

いつも見ている 景色とは違って見えた

 

変わらない人や街 明かりが灯かない商店街

 

真っ暗な中では 輝いて見えた

 

ちっぽけな自分に 嫌気が差して

 

乾いた足音鳴らして ひたすらに歩いた

 

真っ暗な世界に 溶け込みたくて

 

悲しい過去背負って 傷ついた身体も癒えず

 

照らされたくないと また嘆き叫んだ

 

悲しい者を 演じるくせに

 

何もできないままで 何もしないままで

 

どうせこのまま 野垂れ死ぬだけなんだ

 

悔しくないのに 涙が出るよ

 

あからさまに 生きるのを辞めた過去の人に

 

罵声を浴びせ 批判する者達は

 

何を知って 誰の何だって言うんだ

 

生きる意味なんて 死ぬためにあるもんだと勝手に思ってた

 

それはあながち 間違いじゃなくて 

 

死んでから生まれる 存在の証明だって

 

全部嘘だったら よかったのに

 

全部真っ暗な世界の 御伽噺だったら

 

どれだけ救われた ことだろう

 

どれだけ笑えた ことだろう

 

信じられないかも しれないけれど

 

残念ながら 息をしています

 

後悔したって もう遅いから

 

また明日は 来てしまうから

 

この薄暗い夜に 明かりが灯る時が来るよ

 

それは新しい 一日の始まりだ

 

誰も願ってもいない 最悪の日の出だ

 

今日が最後の日なら どんなにうれしい事だっただろうか

 

好きな歌を唄って 死ぬときを迎えて

 

本当の真っ暗な 世界を迎える

 

本当の真っ暗な 世界に溶け込む

 

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