私とわたしと

 

昔の私を 見つけたんだ

 

それは少し汚れていたけれど その時の匂いがして

 

汚い文字で綴られていた言葉は なんだか愛おしくて

 

書いている内容も 私らしかった

 

部屋に落としたお金は 絶対に拾わない

 

いつか見つけた私の為にと この部屋は大きな貯金箱だって

 

この時は 幸せだったんだろうなって

 

今とは違う 私とわたし

 

鏡で見たって 同じなのに

 

何が変わってしまったんだろう 何がそうさせたのだろう

 

いつも悩んで 言葉が頭の中で回って

 

気がついたときには もう遅くて

 

私 わかってるんだ

 

少しずつ 駄目になってきてること

 

今まで出来ていたことが 出来なくなったり

 

当たり前のことも うまくこなせなくて

 

生きるのが 精一杯なんだ

 

今こうして体が動く間だけ したいことをするよ

 

誰に何と言われようと 私は私を生きる

 

綺麗に最後を 迎えられなくたって

 

それでもいい それだっていいんだ