いつだって私は


何処の誰かも知らぬ人から 付けてもらったこの名前


気が付いたら 私の名前になっていて


気が付いたら 周りの人達が私を呼んでいた


親だったり友達だったり 知らない人だったり


皆が呼んでくれるから 私は応えた


けれどこの名前が 二十三年間呼ばれ続けたこの名前が


好きだけれど 嫌いだ


この名前のせいで 傷ついたこともある


この名前のおかげで 嬉しかったこともある


私だけを表す言葉 たったそれだけなのに


名前を呼ばれる度 生まれてこなければと後悔した


名前を呼ばれる度 此処にいる事を証明してくれてる気がした


誰かが決めたこの名前は 一生背負わなきゃいけないものなのでしょうか


もし新しく生まれ変わった私は 本当に私なのでしょうか


名前や歩き方 呼吸の仕方とか


誰かから貰ったものだったり 自然と出来てしまったものは


私にとって 何になっているんだろう


生きる為の術なのか 誰かのエゴでおもちゃにされているだけなのか


信じることすら出来ないと 自分までも信じれなくなる


生きていたいと願うのは 間違っていることじゃない


けれど 生きなくてもいいやって思うのも 間違いではないんだ


消える名前や いなくなる人は


決して 間違いなんかじゃない


ただ あったものが無くなるだけ


もう二度と会えない ただそれだけ